定格電圧に対して非常に低い電圧を印加する場合の注意点
アルミ電解コンデンサは定格電圧を超えない範囲で、任意の電圧を印加して使用することができます。定格電圧に対して非常に低い電圧(以下、低電圧といいます。)を印加して使用しても問題はありません。
(例: 定格電圧450Vのコンデンサを、ライン電圧24Vで使用する)
低電圧で使用する場合は下記に留意してください。
- アルミ電解コンデンサは電圧が印加されることで誘電体である酸化アルミニウムが自己修復されます。
低電圧で使用した場合、電圧が印加されない耐圧分は熱劣化などが発生した箇所の修復がされません。 - 低電圧で使い続けている場合には問題はありません。
- 長期間に渡って低電圧で常用して、その後に印加電圧を高くした場合には、常用していた電圧を超えたところから急激に漏れ電流が大きくなる可能性があります。
通常の漏れ電流特性
印加電圧と定格電圧の間で
特性が変化している漏れ電流特性
- 漏れ電流が大きくなった場合、電源設計時に想定した充放電時間を満足できなかったり、コンデンサの発熱や膨張が発生する懸念があります。
- 定格電圧の高い製品は使用材料の違いにより、定格電圧の低い製品と比較してESR/インピーダンスが異なる場合があります。(同一サイズの場合、高電圧品の方が抵抗値が高い)
十分に評価の上、採用を検討お願いします。 - 定格電圧の高い製品は使用材料の違いにより、定格電圧の低い製品と比較して周囲温度に対する静電容量、ESR/インピーダンスの変化率が異なる場合があります。
想定している使用環境での動作に問題がないか十分に評価の上、採用を検討お願いします。
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