日本ケミコン株式会社

アルミ電解コンデンサの推定寿命計算ツールの使用方法について説明します。
 

対象製品の選択方法

• 品番別ページから選択する場合
  推定寿命計算ツールのページに遷移した際に品番が自動入力されています。
  そのまま使用条件の設定にお進みください。
   
• 形状やシリーズ名から選択する場合
  「品番のわからない方」をクリックし、使用予定の形状を選択します。
  シリーズ名が表示されるので、選択してください。
  定格電圧および公称静電容量を選択すると、右側(スマートフォンの場合は下方)に品番が表示されます。
  ご使用予定の製品と同じサイズであるかお確かめの上、品番を選択してください。
  
  

使用条件の設定

• バンクタイプの入力
  ここには対象となる回路に接続するアルミ電解コンデンサの直列および並列接続数を入力します。
  
  バンクタイプの例:

  直列: 1	並列: 1	直列: 2	並列: 1	直列: 1	並列: 3	直列: 3	並列: 4

  (注意) 直列接続では各コンデンサに均等に分圧されるよう、バランス抵抗の使用を推奨します。
   
• ライフ条件の入力
  コンデンサの使用条件を入力します。
  使用期間中に環境条件が変動する場合は複数の条件を設定することが出来ます。
  環境条件が変動する要因としては下記のようなものがあります。
  
  ■高負荷時間帯と低負荷時間帯、休止など時間帯によって変化する場合
  ■季節によって周囲温度が変化する場合
  ■時間帯および季節の両方が要因となる場合
   
• 周囲温度
  コンデンサ近傍の温度です。
  コンデンサが筐体などの内部に設置される場合には、周辺部品からの煽り熱で外気よりも高温になることがあります。
  
  ここで設定する周囲温度とは煽り熱を含めた温度となります。
  (例: 外気25℃、煽り熱18℃の場合→周囲温度43℃)
  尚、コンデンサ自身の自己発熱による温度上昇分を含める必要はありません。
   
• 印加電圧
  「バンクタイプ」で設定した回路全体に印加される電圧を入力します。
  
  例: 定格電圧400Vの製品を3個直列に接続した回路に1100V印加する場合→印加電圧を1100Vと入力します。
   
• リプル電流
  「バンクタイプ」で設定した回路全体に流れるリプル電流を入力します。
  
  例: コンデンサを4個並列に接続した回路に8Arms流れる場合→リプル電流を8Armsと入力します。
  
  コンデンサに流れるリプル電流は一般的に商用電源に由来する低周波(50〜300Hz)とスイッチング素子に由来する高周波(数kHz以上)の成分が重畳されます。
  FFT解析などでリプル電流の周波数成分を分離して、各周波数のリプル電流実効値を入力してください。
   
• ライフ割合
  使用条件が複数ある場合、それぞれの条件が発生する時間的な割合を入力します。
  各条件のライフ割合を合計して100%になるように設定してください。
  複数の使用条件を入力するにはを押してライフ条件入力欄を追加します。
• 計算結果
  推定寿命計算結果が量としての時間(hours.)と年数で表示されます。
  
  推定寿命は15年(131400時間)を上限として算出されます。使用条件を変化させた場合でも、計算結果が15年を超える場合には15年(131400時間)の表示から変化しません。

入力制限

下記に該当した場合にはエラー表示となり、推定寿命計算を実行することは出来ません。

• 周囲温度:
  カテゴリ上限温度を超える温度を入力することは出来ません。
• 印加電圧:
  定格電圧を超える電圧を入力することは出来ません。
  直列で複数が接続されている場合には分圧後の電圧が定格電圧を超える場合にはエラーとなります。
• 直列:
  導電性高分子の製品は直列接続に対応していません。
• リプル電流:
  製品により周囲温度に応じた許容可能なリプル電流の上限が定められています。
  これを超えるリプル電流を入力することは出来ません。
• ライフ割合:
  各条件のライフ割合を合計した結果が100%になっていない場合はエラーとなります。