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面実装形KAシリーズを用いたLCフィルタ

面実装形のノーマルモード用コイルであるKAシリーズを使用したノイズフィルタ事例をご紹介します。
KAシリーズはコア1ターン貫通形のSMシリーズを面実装化した製品です。KAシリーズには以下の利点があります。
  • 直流抵抗が小さい ⇒ 低損失、低発熱 ⇒ 電力ロスが小さい
  • 銅線間のレアショートが無い ⇒ 銅線を巻き線しない事が要因
  • 漏れ磁束が極小 ⇒ コアが閉磁路構造の為、磁束がコア内に留まり磁束放射が無い
  • コイルサイズが約10mm四方と小型
概要
図1は、外部電源ライン(12Vdc)から電子機器内にノイズが侵入している状況を表しています。
ここでノイズを主要回路部に侵入させない為、前段にノイズフィルタを設置します。
フィルタ構成は、KAシリーズのコイルと導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサによるLCフィルタとします。
その際、電子機器内の基板パターン等ラインインピーダンスを30mΩ~120mΩ(/150kHz)まで変化させ、フィルタのノイズ除去性能を評価します。
  • ノイズ測定ポイント: 図1のノイズフィルタ出力部
  • ノイズ減衰特性目標値: -30dB/150kHz以下
  • コイル品番(KAシリーズ): LKKA0200R5K1FF0E
  • コンデンサ品番(ハイブリッドコンデンサ): HHXF250ARA331MJA0G
図1 ノイズフィルタ評価ブロック図

図1. ノイズフィルタ評価ブロック図

結果
図2より、基板の銅箔パターン等ラインインピーダンスが30mΩ~120mΩ(/150kHz)の広い範囲でノイズ減衰目標値をクリアしています。
図2 LCフィルタのノイズ減衰特性グラフ

図2. KAシリーズのコイルとハイブリッドコンデンサによるLCフィルタ
ノイズ減衰特性シミュレーション

まとめ
KAシリーズのコイルと導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサを使用したLCフィルタでは、基板銅箔パターン等ラインインピーダンスの変動に左右されない安定したフィルタ特性が期待できます。
また、KAシリーズは低直流抵抗の為、電力ロスが非常に小さいノイズフィルタの構築に貢献いたします。
参考
本評価はKAシリーズのコイルの効果が発揮できる環境を想定している為、銅箔パターンや配線長が長く引き回しが悪い場合などラインインピーダンス自体が大きく、また電力ロスも大きい環境では効果が小さくなると推測します。

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