導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ 高容量・高許容リプル電流化した「HXGシリーズ」を開発
2025/05/16 RELEASE
Press Release
2025年5月16日
このたび日本ケミコンは、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサにおいて、従来品であるHXKシリーズの高い信頼性を維持しつつ、同一サイズにて約20~25%の高許容リプル電流化を実現した「HXGシリーズ」を開発いたしました。
(HXKシリーズ:125℃4,000時間保証、耐湿性能85℃85%RH2,000時間保証)
本シリーズは、HXKシリーズの特徴である業界最高の高容量特性とHXFシリーズの特徴である高許容リプル電流特性を合わせた製品です。これにより、基板実装面積の低減・低背化、部品員数削減による省スペース化設計が可能となり、主な用途となる自動車の高機能化に貢献してまいります。
ハイブリッドコンデンサと市場要求
自動車の『走る・曲がる・止まる』の主要機能の制御から、『安全で快適な運転』のアシストまで使用される車載ECUは、各種機能の統合により『小型/高集積化・大電力対応』が求められます。特に制御/構成システムが複雑化するEV、HV向け車載ECUでは、それらに搭載されるコンデンサにも同様の性能改善が必要となっています。また、電動パワーステアリングや電動ブレーキ等に必要な、モータードライブ用インバータ回路で使用されるコンデンサは、小型化・大電力化に加え高耐熱化も必須です。「HXGシリーズ」はそうした要望に対応し、車載用電子機器回路の能力を最大限引き出す製品となります。
あわせて導電性高分子コンデンサの性能と高信頼性は社会インフラ(通信基地局、AIサーバーなど)の顧客からも多数採用をいただいており、今後のハイブリッドコンデンサ需要の伸長がさらに期待されます。
技術ポイント
導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、電解質に導電性高分子と電解液を採用することで低ESR特性と優れた耐熱性に加え、電解液による酸化皮膜修復性を併せ持ち、高信頼性の高電圧商品を実現してきました。
「HXGシリーズ」では、HXKシリーズの特徴を生かしつつ、導電性高分子材料による低ESR化に加え、高温度領域での安定性に優れた電解液を採用することで、従来品よりも高容量・高許容リプル電流化を達成しています。
サンプル/量産対応
- サンプル:2025年9月
- 量産:2025年12月
新製品概要
- カテゴリ温度範囲 :-55~+135℃
- 定格電圧範囲 :25~63V
- 静電容量範囲 :68~820μF
- 静電容量許容差:±20%
- 製品サイズ:⌀8.0mm×10.0mmL~⌀10.0mm×12.5mmL
- 耐久性:125℃/135℃ 4,000時間保証(リプル重畳)
製品外観
