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ラッシュ(突入)電流について

ラッシュ電流(突入電流)とは

電源起動時や充電開始時等に瞬間的に流れる大きな電流のことです。一般的にμsec.~msec.単位の時間で通常使用時の10~1000倍の電流が一時的に流れます。

ラッシュ電流の電流挙動

Fig.1 ラッシュ電流の電流挙動 (イメージ)

一般に単発のラッシュ電流は、その時間内での発熱エネルギーが微小であるため、問題になりません。
ただし、導電性高分子を使用している導電性アルミ固体電解コンデンサ及び導電性高分子ハイブリッドコンデンサにおいては、ラッシュ電流値が20Aを超えない様に、保護回路の取り付けを推奨しています。

詳細は下記推奨上限をご参照ください。

ラッシュ電流値 (推奨上限)
コンデンサ種類 ラッシュ電流値
アルミ電解コンデンサ 無し
導電性アルミ固体電解コンデンサ
導電性高分子ハイブリッドコンデンサ
20A Peak
重畳頻度について

ここでいうラッシュ電流は不定期かつ単発のイベントとして1日数回程度発生する電源のON/OFFを想定しています。
頻繁にON/OFFを繰り返された場合は、過大なリプル電流・急速充放電等と同様に、異常発熱が起こり不具合原因となることがあります。

突入電流概算値の計算方法

アルミ電解コンデンサの突入電流値は、アルミ電解コンデンサ単体で決まる値ではなく、アルミ電解コンデンサが使用されている電源回路網の抵抗/インピーダンスのバランスで決まる値となります。
具体的には、周辺部品の抵抗/インピーダンスである、電源出力インピーダンス値、スイッチのON抵抗値、コンデンサの内部抵抗値、配線のインピー ダンスなどによってアルミ電解コンデンサの突入電流が決まります。

It
: t秒後の突入電流値[A]
E
: コンデンサに印加される電圧[V]
Z
: 電源出力インピーダンス+スイッチのON抵抗、ダイオードなどの抵抗値+コンデンサインピーダンス+配線インピーダンス[Ω]
C
: コンデンサの静電容量[F]
e
: 自然対数の底
t
: 時間[sec]*t=0秒とした時が突入電流のピーク値となります。

上記で導出される突入電流値は、概算値/推定値であるため、実際の回路での突入電流値の確認を推奨します。

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