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コモンモードチョークコイルの磁気結合特性とは

コモンモードチョークコイルの磁気結合特性とは、コイルの一次側と二次側が電気的に絶縁されているにもかかわらず、コア内に発生する磁束は一次側と二次側の両コイルの中を通り、磁束の変化に応じた電圧が相互に誘導される現象のことです。

1. 1次側と2次側の巻線比
コモンモードコイルの場合、1次側と2次側の巻線比が同一で(𝐿1=𝐿2)また、巻線の極性(巻線の方向)も合わせた二つの巻線でバランスを取る必要があります。

2. 1次と2次側の結合度合い(結合係数k)
結合係数kとは、1次側コイルと2次側コイルの磁気的結合の度合いを表します。結合度の低下は、コモンモードインダクタンスの低下を招きます。

結合係数kは、0~1の間の数値となり、理想値は1となります。一般的にトロイダルコイルではkの値は限りなく1に近くなり、k=0.9995000~0.9998000程度になります。

3. 相互インダクタンスM
相互インダクタンスMは、1次側コイル、2次側コイルの双方がコア内に発生させる磁束により他方のコイルに発生させる誘導起電圧を表現する為に用いる仮想インダクタンスになります。

相互インダクタンスMは、コモンモードノイズの抑制に作用します。相互インダクタンスMは、上記結合係数kと1次側コイル(L1)及び2次側コイル(L2)により算出します。
ここでL1=L2=Lとすると、以下の式のようになります。kがほぼ1に近い場合は、MはほぼLと同じ値となります。

4. 漏れインダクタンス
漏れインダクタンスは、1次側、2次側コイルの磁気的結合されない漏れ磁束によって発生するインダクタンスとなります。

【漏れ磁束】
漏れ磁束とは、コイル内に発生した磁束がコアの外部へわずかに漏れる磁束のことです。漏れ磁束が増加するとコモンモードインダクタンスを低下させます。
漏れ磁束説明図
 
完全に磁気的結合している場合では漏れインダクタンス(Lℓeak)もゼロとなります。漏れインダクタンスは、ノーマルモードノイズの抑制に作用します。インピーダンスアナライザなどで測定が可能です。

(測定方法は、コモンモードチョークコイルの等価回路構築(理論)を参照)

一般的に結合係数kが1に非常に近い場合、相互インダクタンスMと漏れインダクタンスLℓeakは、以下の関係があります。
これは、コモンモードノイズに対してはMが支配的なインダクタンスになることを示しています。ノーマルモードノイズに対しては、Mはゼロとなることから Lℓeakが支配的なインダクタンスになります。
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