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コモンモードチョークコイルの周波数特性

コモンモードチョークコイルには、高周波でインピーダンスが低下する特性があります。下図は当社コモンモードチョークコイルFLシリーズ(品番: LDFL002302LS-V0E)のコモンモードインピーダンスを測定した結果ですが、高周波でインピーダンスが低下しています。理由は、以下の2つです。

1. 浮遊容量による影響
インダクタンスの理想的な周波数特性は、周波数に比例してインピーダンスが上昇しますが、上記の測定結果では3MHzを超えたあたりからインピーダンスが低下しています。この原因のひとつとして、巻線間に生じる浮遊容量の影響があります。

 

2. コイルの損失分(𝒕𝒂𝒏𝜹)による影響
さらに、コイルの損失分によるインピーダンス特性の低下が考えられます。磁性体に巻かれたコイルの損失には大きく①磁性体(コア)による損失分、②巻線による損失分の2つに分類できます。

磁性体(コア)による損失である鉄損(コアロス)は周波数の上昇に伴って増加します。一方で、巻線による銅線の損失(銅損)は周波数の上昇に伴って低下します。これは、巻線の抵抗値に対し、コイルのインピーダンスが周波数に比例して増加するためです。

以上より、高周波でのコイルの損失分に関しては鉄損による影響が大きいことが分かります。

2-1. 渦電流損について
巻線に電流が流れるとコイル内に磁界が発生し磁性体(コア)内部を磁束が通過するときに発生する渦電流は見かけ上の比透磁率を下げてしまいます。これが渦電流損となりインピーダンスを低下させます。

このように、渦電流の発生により磁性体内部の磁界の強さが弱まってしまいます。


2-2. ヒステリシス損について
ヒステリシス特性では、行きと帰りで異なる軌跡を描く状態のことを示しています。

上図は横軸を磁界H、縦軸を磁束密度Bで示したB-Hカーブです。ヒステリシス特性は磁性体に強い磁界Hをかけて磁束密度Bが飽和した状態から磁界をゼロに戻した場合のときに磁束密度がゼロにならない状態を示し、これらのカーブから得られる面積がヒステリシス損となります。

このヒステリシス損と過電流損の合計が鉄損(コアロス)となります。

以上より、高周波インピーダンス特性の低下の影響を実態図と等価回路の関係で表すと以下のように示すことができます。
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