電気二重層キャパシタと蓄電デバイスの比較
電気二重層キャパシタは、他の二次電池と比較すると、出力密度で勝るほか、サイクル寿命特性に優れています。
主な特徴は、以下の通りです。
- 数百万サイクルの充放電が可能(超寿命)
- 充放電時の損失が少ない(低い内部抵抗)
- 構成材料に重金属を含まない
- 大電流による急速充放電が可能(高い出力密度)
- 完全放電が可能(放電深度に制限がない)
- 異常時の安全性が高く、外部短絡しても故障しない
よく知られている蓄電デバイスの二次電池とその性能を比較すると、エネルギー密度(単位重量または容積あたりに蓄えられるエネルギーの量)では劣りますが、出力密度(単位重量または容積あたりで瞬間的に取り出すことができる電力の大きさ)で勝るほか、大電流での充放電の繰り返しによる性能劣化が極めて少なく、寿命が長いなどの優れた特徴があります。
代表的な蓄電デバイスの関係を、エネルギー密度と出力密度を基準に表すと、上記の特徴になります。電気二重層キャパシタは、アルミ電解コンデンサやセラミックコンデンサなどのいわゆる“コンデンサ”と、リチウムイオン電池などの“二次電池”の特性を補完する性質を持っています。より多くのエネルギーを必要とする用途では二次電池、瞬間的な充電・放電や大電流による充電・放電、その繰り返しへの耐久性が求められる用途では、電気二重層キャパシタが向いています。
また、電気二重層キャパシタは完全放電が可能です。全エネルギーを放出することができない二次電池に比べると、電気二重層キャパシタは蓄電量に対して、取り出せるエネルギーの割合が大きいという特徴を持っています。保持しているエネルギー量の変化に比例して電圧が変動する点は、二次電池と同じですが、0Vまで放電できる電気二重層キャパシタは、電圧の変動も大きくなるため、負荷によっては電力変換機(DC/DCコンバータ)による電圧安定化が必要になります。一方、この性質を利用して、端子電圧を測定することにより、充電したエネルギーの残量を正確に知ることができるというメリットを持っています。
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